リーバイスのデニムをミシンでお直し:擦れたパンツを蘇らせる方法

リペア・リメイク

約8年前に古着屋で購入したリーバイスのデニムです。
子育て中は着用頻度が高く、酷使してしまっていたためか、気づいたらお尻の部分が擦れてしまっていました。
一部分は白い横糸だけになっており、このままでは穴が開いてしまいます。

色落ち感が気に入っているデニムで、すぐ捨ててしまうのはもったいないので、自己流ですがお直しをしてみました。

準備するもの

  • ミシン:私は職業用のミシンを使っていますが、家庭用のミシンをお使いの方は、厚地に対応しているか、針も合わせてご確認ください。
  • 接着芯:片面接着のものを使用します。
  • :シャッペスパン(No.170)

糸の色選び

今回のお直しで一番気を使ったのが糸の色選びです。
なるべく目立たないようにするために、デニムに近い色を上手く選ぶ必要があります。

一番濃い部分や一番薄い部分に合わせると目立ってしまうため、デニムの色の中間くらいの色を選びました。
今回選んだのは、少しグレーがかった薄い水色です。

擦れている部分の周りにフワフワと出ている糸の色に合わせるのがコツです。

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お直しの手順

1.お尻の擦れた部分の確認

まず、お直ししたい箇所を決めます。
今回はお尻の2か所の擦れを直します。

こちらが右側の擦れです。
ポケット部分にも擦れがありますが、これは着用に問題が無いのと味があるので残します。

こちらは左側の擦れです。
少し斜めにズレて擦れている様な状態です。

左右どちらも後ろから指を当てると透けるぐらい生地が薄くなってしまっています。

2.接着芯を補修箇所の裏側に貼る

まず、擦れている部分の横糸を真っすぐになるように整えアイロンで押さえます。

このとき、擦れている部分の周りにフワフワと出ている糸が長ければカットしておきます。

そして、接着芯をカットして補修箇所の裏側にアイロンで貼ります。

補修箇所の周りの部分も生地が薄くなっているので、補強するために広めの範囲に貼りました。

ポケットや股の縫い目にかかっていると綺麗に貼れないので、平らになる部分のみに貼ります。

また、接着芯を貼る際、アイロンは絶対に滑らせず、10秒くらい押し付けるようにするのがポイントです。

3.ミシンを使って擦れた部分にステッチを入れる

細かいジグザグステッチを入れて擦れを目立ちにくくさせ、生地を丈夫にしていきます。
今回は右と左で密度を変えたので比較しながら好みの方で進めていただければと思います。

・右側の擦れのお直し(間隔が狭めのステッチ)

右側の擦れから直していきます。

まず、縦向きにジグザグとミシンをかけました。
縫い目は1mmに設定しています。

私は白くなっているところをピンポイントで直したかったので、表から修正箇所を狙って縫いました。

裏側から見るとこのような感じです。かなり狭めの間隔でジグザグと縫っています。

次に、デニム生地の斜めの織りに合わせて縫います。

縦横に縫う方法もありますが、少し試してみたところ私のデニムでは目立ってしまったので斜めに縫う事にしました。

後ろから見るとこの様な感じです。あまり隙間を空けずに縫うと白い部分が埋まりすぎてしまうので、ここはざっくり縫うのがおすすめです。

これでも少しギチギチに縫いすぎてしまったので、左側のお直しはもう少し隙間を空けて縫ってみます。

最後に接着芯が固定されているか確認し、剥がれていれば再度アイロンで固定します。

また、必要であれば接着芯の縁にもぐるりとステッチを入れます。
私は履いていて剥がれてくることがあれば縫い付けることにしました。

・左側の擦れのお直し(間隔が広めのステッチ)

次は左側の擦れを直していきます。

まずは縦向きにジグザグと縫っていきます。
今回は白くなっているところをよりピンポイントで縫いました。
ここで全てを塞ごうとせずに、すこし白い所が残る感じでざっくり縫いました。

後ろからみるとこの様な感じです。

擦れの程度に合わせて間隔を調整しています。

次にデニムの織りに合わせて斜めに縫います。縦縫いだけでも十分に感じましたが、補強のために入れておきます。

こちらも、ギチギチには縫わず、表からみて白が目立つ所のみ縫ってみました。

表からみるとこの様な感じで、ほどよく白い部分を残すことができました。

お直しのビフォーアフター

右側

右側は広範囲を間隔狭めにステッチしたので、密度が高いです。

少しステッチが目立ちますが、補強はかなりできたのではないかと思います。

左側

左側は白くなっているところだけをピンポイントでステッチしました。

ステッチの間隔も擦れに合わせて調整しました。

右側よりもざっくりと縫ったので、より自然に仕上がりました。

遠くから見てみると右も左もほぼほぼ目立ちません。

履いてみると、よく見ないと分からないくらい馴染んでいるのでまだまだ履けそうで嬉しいです。

まとめ

専門店に頼むほどではない小さな修理であれば、自分でお直しすることでコストを大幅に節約できます。
もちろん専門店の仕上がりは格段に綺麗だとは思いますが、少し寿命を延ばしたいなと思うものであれば自分でお直しするのがおすすめです。

また、今回自分で修理したことでデニムに対する愛着がさらに深まりました。
独身時代からずっと愛用しているデニムですが、古着屋で購入した物なのでそれ以前の歴史もあると思うとできるだけ長く履いていたいなと思います。

また、穴が開いてしまったらもっとお直しが大変になると感じたので、穴が開いてしまう前に補修するのがおすすめです。

最初は上手くいくか分からず不安でしたが、思ったより簡単で綺麗に仕上がったので、ぜひミシンをお持ちの方はやってみてください。

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