こんにちは。
先日、娘の3歳の七五三を終えました。
七五三を迎えるにあたっての懸念点が、娘が草履を上手く履けるかということでした。
そこで、移動用に草履風のスリッポンを用意することにしました。
娘の古くなったマジックテープ型の上靴を、履きやすいスリッポンタイプにリメイクしてみました。
こうすることでマジックテープに着物の裾が引っ掛かることなく安心して着用できます。
今回は、その制作過程をご紹介します。
材料
・ちりめん風のはぎれ・・・DAISOで購入
・手芸わた・・・DAISOで購入
・太ゴム(3cm幅)6cmを2本・・・今回家にあったものを使いましたが100円ショップでも購入できます
・上靴(サイズが小さくなったもの)
・その他必要な縫製道具・・・針、糸、ハサミ、リッパー、ミシン(あれば)
作り方
布をカットする
草履風スリッポンは鼻緒と前坪の2つのパーツを組み合わせて作ります。
鼻緒部分用布・・・縦5㎝×横18㎝ 2枚
前坪部分用布・・・縦6㎝×横3cm 2枚
鼻緒部分の作成
まず鼻緒の部分を作ります。
中表に半分に折り、縫い代5mmで真っすぐ縫います。
ミシンで縫うのが早いですが、手縫いでも作ることが出来ます。
ひも(鼻緒)の返し方
鼻緒をひっくり返します。
①糸を付けた針を鼻緒の端に刺す(★の目印の所)
②針を穴の部分の方から鼻緒の筒の中に通していく
③反対側から針が出てきたら、針を通した入口部分の布を内側に折り込み、返しやすくする
④針を引っ張りながらひっくり返す
下の様なループ返しを使うと簡単ですが、今回は縫い針を使ったやり方をご紹介しました。
ひっくり返したら、立体感を出すために綿を少しだけ入れます。
偏りがない様に全体的にふんわりする程度に広げます。
前坪部分の作成
次に前坪部分を作ります。
前坪部分は長さが短く、ひっくり返すのが難しいので手縫いで作りました。
縦長になる様に3つ折りにし、端を糸でかがって紐を作ります。
スリッポンへの組み立て
上靴にまち針で仮留めしてバランスを見ます。
鼻緒は接着剤などで固定しても良いのですが、強度を増すため糸で縫い付けました。
まず片方の端を1cm程折り、糸で縫い付けます。
上靴の布が重なっている分厚い部分は針が通りにくかったので避けています。
次に前坪部分を上靴に取り付けます。
下の画像の様に上靴の中央に置き、青い線のところを縫い付けます。
縫い終わりの玉止めは外側でしても、後から見えなくなるので大丈夫です。
次に前坪で鼻緒を巻き、前坪部分を糸で固定します。
前坪部分が長い場合は丁度良い長さにカットしてください。
下の画像の青い線のところを縫い付けました。
最後に鼻緒のもう片方の端も縫い付けます。
これで片方は完成です。
もう片方も同じように鼻緒と前坪を糸で縫い付けて下さい。
マジックテープでも問題ない方はこれで完成となります。
マジックテープの取り外しとゴムの装着
今回、着物を着るにあたってマジックテープの靴の使用が禁止されていたため、スリッポンタイプに変更しました。
まず、上靴についているマジックテープの縫い目を丁寧にほどきます。
名前のタグも外しました。
次に、マジックテープが付いているベルト部分をカットします。
このとき、ベルトの周りのバイアス部分の一部は縫い目をほどいて残しておきます。
カットしたベルト部分の周りは、残しておいたバイアスで包んで綺麗に処理します。
下の画像の緑色の部分を上靴のベロの部分と合わせて縫い付け固定します。
ゴムを縫い付けてスリッポンにする
外側の開いている部分にゴムを付けます。
ゴムを付けることで、スリッポンがしっかりと足にフィットし、歩きやすくなります。
裏から見るとこの様な感じです。
ゴムを6cmにカットし、両端を縫い付けただけです。
完成写真
完成した草履風スリッポンです。
履き古した上靴なので少し汚いですが、短時間履くのには十分な仕上がりです。
今回は上靴を買い替えたばかりで、まだサイズはギリギリ履けそうだったので中敷きありで履いてもらいました。
着用写真と感想
実際に着物と合わせた写真です。
今回は神社にお参りをし、その様子をカメラマンに撮ってもらいました。
意外と草履を履いて歩く事が出来ていたので、写真撮影中やご祈祷中は草履を着用していました。
ただ、草履だと歩くのがかなりゆっくりになってしまうので、駐車場や食事処に移動するのに草履風スリッポンが大活躍しました。
遠目で見ると草履に見えるので、同行した家族も全く気付かなかったと驚いていました。
制作の難易度とポイント
上靴の素材が硬いので、縫い付けるのに少し力がいります。
手のケガにはご注意下さい。
短時間の着用であれば鼻緒と前坪を接着剤で付けても大丈夫だと思います。
また、ベルトをカットし、バイアスで端を処理するのが初心者の方には難しいかもしれません。
難しそうな方はスリッポンではなく、ベルトを残したままでスナップボタンを縫い付けるのも簡単でおすすめです。
草履に不安がある方はぜひ参考にして作ってみて下さい。